【内容】
帯にはこのように書かれている。
・突然、着信した「誰か」からの不思議なメール。人材育成のプロが贈る「心が強くなる」物語。
物語を通して、若いビジネスマンが成長していく様を書いた本、以下に主なポイントを挙げる。
プロローグ
・これから話すのは、僕と「誰か」との間でやりとりされた不思議なメールのことだ。僕は6ヵ月の間、
見知らぬ相手から来たメールに返事を書きつづけた。当時の僕は就職して3年目。なんとか
仕事は覚えたが、壁につきあたっていた。
■キャリア開発とは何をすることか?
・ある日、見知らぬ差出人から、携帯へとメールが入る。そこに書かれていたのは、「君はビジネス
マンとして成長したいかい?そう思うなら、私の出す質問に答えて欲しい。第1回目の主題は、
キャリア開発とは何をすることか?」といったもの。
・主人公の島本浩平は迷ったが、ある日パソコンで調べて「キャリア開発とは、転職も含めて、
さまざまな仕事を経験し、市場価値のある職歴をつくること」という回答を送信する。しかし、
翌朝に送られてきた返信は、「君の考えた答えが聞きたかった。どこかのホームページをコピー
してこいとは言っていない。まずは自分の心に耳を傾けてみなさい。そして、君の言葉で答え
ることだ。」といったもの。
・そんな中、行き着けのバー「リラクシン」のマスタークマさんにも刺激を受ける。クマさんの話を
聞くうちに、自分にもやらなきゃいけないことが沢山あり、やりたいことが見つからないなんて
言っている場合ではないと思えてきた。
・そして、色々と考えた上で、再度回答のメールを送る。「キャリア開発のためにすることは、やら
なければならないことをやりながら、やりたいことを見つけ、それに近づくよう努力を続けること」
という答えにした。答えは合っているかわからない、また厳しいコメントが返ってくるかもしれない
が、浩平自身、そうやって前に進んでいきたいと思えていた。
・翌朝、「素晴らしい答えだ。じつは問題に正解はない。君のとって意味のある答えがあるだけだ。
君が考えた答えは君を大きく成長させてくれるはずだ」というメールが送られてきた。浩平は、
嬉しく、力が湧き上がる感覚、忘れかけていた感覚が蘇ってきた。
■人に仕事を頼むとき、大切なことは何か?
・しばらくして送られてきた第2問目。「人に仕事を頼むとき、大切なことは何か?」というもの。
浩平は、人に仕事を頼むのは苦手であり、再び考え込むことになった。
・数日間考えている間に、仕事においても大きなトラブルを抱えることとなり、同僚に支えられた。
結果、「人に仕事を頼むとき大切なことは、主体的にこの仕事をしたいという気持ちを全面に
出して頼むことです。」という回答を送ることとなった。今回は、自分で考えた答えというよりも、
人に教えられて気づいた答えであった。
・なかなか返信が送られてこない中、浩平は色々と考えて、回答を追加した。「もうひとつ大切な
ことは報告することです。自分の仕事をしてくれた人に対して感謝をすることを忘れてはいけなく
て、感謝の気持ちを伝えるには報告するのが一番だと思いました。」というメールを送った。
・そして返信が送られてくる。「素晴らしい答えだ。人から教えられたことは気にすることはない。
それは、君が深く考えたからこそ得られた啓示だ。」そのメールを見て、浩平はまた見えてきた。
成長するというのは、「考え、行動し、 自分なりの答えを得ていく」ことだということ。
■叱られたとき、最後に言う言葉は何か?
・3問目は、「叱られたとき、最後に言う言葉は何か?」というものであった。意外な質問であり、
答えは「すいませんでした」、「申し訳ございません」以外には考えられなかった。
・でも、きっとこんなに単純ではないだろうと思い、しばらく考えてみることにした。日常の業務を
通じて、叱られた経験を通し、色々と考え、答えをメールにした。「人から叱られたとき、最後に
言う言葉は"ありがとうございます"です。仕事の場だけではなく、すべての場面でそのように
すべきだと思いました」。このメールを入力しながら感じたことは、いままでの人生の中で、何度
この言葉を言うべきときに言わずに来てしまったのか、もっと早く気づいていれば良かったと感じた。
・返信が送られてきた。「君はまたひとつ大切なことを見つけたようだね。ビジネスマンとして成長
することは、人間として成長することなのだ」。
■自分の意見を言うのに必要なことは何か?
・3週間後、第4問目は送られてきた。「自分の意見を言うのに必要なことは何か?」。
・それに対して、「自分の意見を言うときに必要なことは、腹を据えることです。でも、僕は腹が
据えられません。どうしたらよいでしょう?」とメールをした。すると、「小さな勇気をかきあつめよ。」
という返信が帰ってきて、浩平は雷に打たれたようなショックを受けた。それ以来、浩平は報告
をするとき、意見を言うとき、ありったけの小さな勇気をかき集めるようにした。不思議なもので、
以前はびびっていたような悪いことは何も起こらなかった。周囲にはわからない程度の変化だが、
浩平自身の中では、前よりも言えているという実感があった。
・そして浩平は気づいた。これまでは、自分の気持ちを言わず、それを代替する常識、べき論を
探して相手にぶつけてきた。だから弱かった。べき論にべき論を返されれば負ける。それではダメ
だ。自分の気持ちを言葉にする。その方が強い。それに相手が思う通りにならなかったとしても、
自分の気持ちをそのまま言えればすっきりする。
・そして、自分に自信が持てるようになってきたため、回答を返信する。「自分の意見を言うときに
必要なことは、腹を据えること、そして時には自分の気持ちを素直に言葉で表現することです。」。
・それに対して、「素晴らしい答えだ。苦しんだ分、君は成長した。次が最後の問題だ。」。次が
最後と宣告されと、嬉しいような寂しいような、複雑な気持ちだった。でも、この4ヶ月間で、
仕事に対する迷いはなくなり、人に困難な仕事を頼んだり、自分の意見をはっきり言うことができ
るようになった。叱られたときには素直にありがとうございますと言える。周囲からも「変わった」と
言われるようになっていた。
■出口が見つからないときは、どうすればよいか?
・最後の問題は、「出口が見つからないときは、どうすれはよいか?」であった。
・そして、日常を通して考えたことをまとめて、最後の回答をうった。「出口が見つからないときは、
まず一度問題から離れます。そして、客観的に問題を見つめなおします。それから目の前の
ことを実際に始めます。考える前に。」最後に、お礼とともに、「これからは自分で成長していき
ます」と付け加えた。
【感想&気づき】
【気づき&感想】お薦め度:★★★★★(5段階評価)
物語を通して、一人の若い青年が成長していく。読んでいてワクワクし、自分と重ね合わせて考えさせ
られる本であった。紹介するのはとても難しい本であるため、是非とも一度読んでもらいたい。人は日々、
考え、それを実践しながら成長していく。でも、仕事に忙殺されてしまって、その「考え」、「実践する」
ということを出来ずに日々を過ごしてしまっている人が多いように思う。私自身は、本と出会ってから全て
のサイクルが変わり、回りだしたように思う。人それぞれ「気づき」を得るタイミングは違うものの、早く自分
にあったサイクルを手に入れられるように、自分でも何か貢献できたらと思う。
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