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[書籍] サービスで小さな奇跡を起こす方法

 

おすすめ文

【内容】
著者は、高校を卒業してすぐに藤田観光株式会社へ就職。「大阪の迎賓館」といわれる「太閤園」で、主に営業の仕事をしながら32年間を過ごしてきた。そんな著者が48歳の時、転機を迎え、リッツ・カールトン大阪に転職した。
現在はコンサルタントとして活躍される著者が、豊富な人脈を通じたエピソードとともにまとめた本。サービスの重要性については、序章で以下のように書いている。
・モノの価値はサービスで決まる、そんな時代がすでに到来している。ある程度の品質はもはや当たり前となっていて、「優れた商品」というだけでは差別化は図ることはできないし、お客様のニーズを満たすこともできない。差別化を図り、ニーズにお応えするには、質の高いサービスが必要となっている。
以下に、各章毎の内容、印象に残った点を挙げる。


第1章 伝説ホテルマンだけが実践する!「気配り&心配り」の話術
・お客様の立場で考えるには、お客様のことを十分知らなければならない。そのためには、お客様の様子をさりげなく観察するところから始まる。
・相手の立場、相手の物差し、相手の現在の心理状況、それを認め、代弁してあげる。そうすると、相手は共感し、一気に心を開いてくれる。
・日本人は“間”を大切にしながら、コミュニケーションをとる。日常会話でも間が大切なのだから、お客様を相手にしているときには、更に意識的に間をとることが求められる。お客様に何かを説明したり、提案したりするシーンでは、間を大切にすることで、話の内容を理解してもらい、コミュニケーションが円滑になることも多い。
・ホテルでも、レストランでも大切なお客様だと思ったら、3回来てもらうように尽力することが大切。3回来ていただけたら、そのお客様はそのお店のファンになってくれる。
・著者は、1996年から2002年まで、リッツ・カールトン多さかで営業支配人、営業統括支配人として働いた。その中で、お客様の要望に対して「NO」といわないサービスというものを学んだ。お客様から何かを頼まれたら、「かしこまりました」「喜んで」と応え、どんな些細な要望にもお応えする。


第2章 サービスで“小さな奇跡”を起こす舞台裏の演出法
・「逆転サヨナラホームランを呼び込んだ100本のバラ」、「ホテルニューオータニが頭取就任パーティーで施した意外な演出」、「マンダリンオリエンタルの全世界データ共有システム」等など、数々のエピソード、心配りのポイントを紹介。
・著者はよく、「お客様の二次目標を満たすことが大切だ」と言っているという。二次目標とは、お客様の心を満たすこと。例えば、レストランを聞かれたとき、単にレストランを紹介するのは一次目標を満たすサービス。細やかな心配りの中で、男性に対してさりげなく料金を伝え、ご案内することができたら、お客様は心から満足されるといったこと。
・プラスαのサービスとは、お客様が予想していなかったところに提供するからこそ、感動していただける。


第3章 CSの達人・林田竜「感動サービスの6ステップ」
・著者が考えるサービスの「6つのステップ」とは、①事前対応サービス、②当日のお出迎えサービス、③滞在時のサービス、④お見送りサービス、⑤24時間以内のフォローサービス、⑥一生のお付き合いをするためフォローサービス、各ステップのポイントを紹介している。
・人間関係においては「ギブ・アンド・テイク」という言葉が遣われるが、意識としては「ギブ・アンド・フィブ」くらいがよい。プロフェッショナルとは、他人に対して貢献できる人のこと。経済的な面にしろ、精神的な面にしろ、相手の役に立てるということは、それ自体に価値があることなのである。


第4章 クレーマーもファンにしてしまう伝説のサービス
・リッツ・カールトン大阪では、ミスやクレームに対し解決した後、「問題系決レポート」というものを書いていた。これは、なぜミスが生じたのか、どういった状況だったのかの詳細を記録するもので、始末書の類ではなく今後どうすれば回避できるのかを考えるためのものであった。それゆえ、リッツ・カールトンでは、ミスやトラブルのことを「オポチュニティ」と呼んでいる。上質なサービス、お客様との上質な関係づくりの「機会」と言うわけです。「やっかいごと」と捉えたところで、クレームは決してなくならないし、問題は解決しない。機会と捉えるからこそ、前向きに対処することができる。
・リッツ・カールトンでは、エンパワメントとして全スタッフに最高2000ドルまでの決裁権を認めている。この2000ドルの決裁権の本当の意味は、大金を使う権利のあるなしではなく、個々の従業員が責任を持ってお客様に向き合って欲しいというメッセージである。


第5章 CSフィロソフィーで“小さな奇跡”を起こすチームづくり
・著者は、ある時先輩から「リーダーは時間を3分割して使う」ということを教わったという。①日常の自分の仕事、ルーティンワークに時間を使う、②部下の教育に時間を使う、③1年先、3年先、5年先のことを考えるために時間を使うというもの。
・林田正光(著者)のコンサルファイルとしていくつかの事例を紹介。①ヒーリングヴィラ印西でのCSフィロソフィー作り、②広畑センチュリー病院でのホテル並みのコンシェルジュ、コックの配置。


第6章 お客様をロイヤルカスタマーに変える感性を磨く
・「目を配る」と言っても、あちらこちらをただ見るだけでは、お客様の思いに気づくことはできない。目を配ると言いながら、実際には「心を配っている」のだ。困っているような目つき、顔つき、行動というのは、確かに目から入ってくる情報だが、それを感じ取る力は心に根づいているもの。



【感想&気づき】
お薦め度:★★★★(5段階評価)
この本は、著者ならではの人脈を活かして、具体的な事例が多く盛り込まれた本であった。
ただ単にリッツ・カールトンではこんな考えがありましたと紹介するのではなく、リッツ・カールトンを出身者を中心としたホテル業界で働く方々のエピソードを通して、サービス、ホスピタリティにおける心構えといったようなものを伝えている。
こういった部分は、活字にするのは難しい領域ではあるが、これだけ具体例が挙がっていると、読者でもイメージすることができるといった点が良いと感じた。
また、最後の章においては、著者がコンサルティングとして取り組んだ事例が挙げられている点も興味深かった。
温浴施設や病院といったところで、ホテル並みのサービス、ホスピタリティの意識を根づかせるというのは難しいことであろう。そこで働く人々の「意識」を変え、そこから「行動」を変えていくまでのプロセスについては興味深く、もっと知りたいなと感じた。
自分自身も、実践していることを事例を挙げてわかりやすく説明する術を身につけていきたい。そうすることによって、それぞれの「実践」の意味を考えるようになると思れる。
また、最後の章の「心を配る」という言葉が好きになった。当たり前かもしれないが、周りの人々が何を考えているのか、どのようなニーズがあるのかに気づける人になりたい。



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基本情報

ダイヤモンド社 − 林田 正光

投稿者

smile-coach

最終更新

2008-08-07 06:48:54
 

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